水産研究成果情報検索結果




オペレーティングモデルを用いた資源管理方策の評価手法の開発
資源の変動と漁獲量制限による管理を想定したオペレーティングモデルを作成し、管理方策の効果を検討した。この結果、資源状態が悪化している場合においても、海洋環境が過去と同程度の条件であれば禁漁等の適切な管理方策の設定により資源を維持することが可能であり、禁漁等による漁獲データの欠測に対しても調査船調査で得られる資源量指標値があれば資源の評価や管理は可能であると推察された。
担当者名 独立行政法人水産総合研究センター北海道区水産研究所釧路庁舎 資源管理部 底魚資源グループ 連絡先 Tel.0154-92-1714
推進会議名 北海道ブロック 専門 資源評価 研究対象 すけとうだら 分類 研究
「研究戦略」別表該当項目 1(1)水産資源の持続的利用のための管理技術の開発
[背景・ねらい]
現在、我が国においては漁業上重要な多くの種において資源管理が行われているが、海洋環境や漁獲圧等の変化により状態が悪化している資源も存在する。このような資源を適切に利用するため、評価や管理のための適切な方策の探索が求められている。しかし、海の中の真の資源量を正確に把握することは事実上不可能であるため、毎年の資源評価結果の精度や管理の効果を正確に評価することは非常に困難である。また資源の水準によっては禁漁を提言する必要性もあり、この場合には漁獲からのデータが得られなくなることも想定される。そこで、これらの状況をあらかじめ試行するため資源の動態および資源評価と管理の実行をモデル上で構築し、より適切な資源管理の方針を提案するための科学的な検討を行った。
[成果の内容・特徴]
漁獲量の制限による管理を想定したオペレーティングモデルを作成し、資源評価手法や管理方策の違いによる資源の挙動の比較を行った。モデルの対象資源には生物特性値に年変動を持ち比較的寿命が長く、資源状態の良くない魚類資源を想定した。毎年の年齢別漁獲尾数と親魚量指標値をもとに資源計算を行い、この推定資源量をもとに2年後の漁獲許容量を算定した(モデルの概要は図1参照)。ここで、親魚量(SSB)があらかじめ設定した禁漁の閾値(Bban)を下回る場合に禁漁を行うと、過去と同程度の海洋環境であればSSBが維持されることが期待され(図2)、禁漁による漁獲データの欠測に対しても調査船調査等から得られる資源量指標値により資源管理は可能であるという結果が得られた。また禁漁が解除された直後の許容漁獲量を適切な水準に設定することで、長期的な総漁獲量の増加が期待できることが示された(図3)。
[成果の活用面・留意点]
様々な管理方策の効果を検証し、資源の特性や状態に適した管理計画を想定することで、管理効果の向上につながることが期待される。また、海洋環境や漁獲圧などは絶えず変化し続けるため、この変化に対応できるよう情報を収集・解析し管理方策を改良し続けていく必要があると想定される。
[その他]
研究課題名:資源解析および資源管理方策評価のための数理モデルの開発

研究期間:H26(H23〜27)

予算区分:交付金(一般研究)

研究担当者:山下夕帆・船本鉄一郎・山下紀生・田中寛繁

発表論文等:
[具体的データ]




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