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さけ・ます類を鍵種とした生態系モデルおよびさけ・ます類回帰資源量の早期予測手法の開発
資源量早期把握モデルの開発のため、既存の知見を検討した。さらに、海洋生態系モデルNEMUROとサケの成長モデルとの結合モデルにより、1980年頃から1990年代半ばにかけて観測されたサケの小型化を再現することができた。
担当者名 独立行政法人水産総合研究センター北海道区水産研究所 亜寒帯漁業資源部,亜寒帯海洋環境部 浮魚・頭足類生態研究室,海洋動態研究室 連絡先 Tel.0154-92-1715
推進会議名 北海道ブロック 専門 資源生態 研究対象 さけ・ます類 分類 研究
「研究戦略」別表該当項目 1(1)水産資源の持続的利用のための管理技術の開発
[背景・ねらい]
さけ・ます類の持続的・安定的な資源管理方策の決定には、回帰資源水準の早期把握と予測精度向上が不可欠である。さらに,さけ・ます類は北太平洋を広く回遊し他国系群と混交しているため、海洋生態系や他国系群との調和を図りながらその資源を管理する必要がある。このため、この研究では海洋におけるモニタリング調査データを利用し、日本の沿岸漁場に回帰するさけ・ます資源量を早期に把握する手法および種間関係や海洋条件を考慮したモデルを開発する。
[成果の内容・特徴]
資源量早期把握モデルの開発のため、既存の知見を検討し、資源水準を決定する要因として、カラフトマスでは産卵期の降水量と卵期の気温、サケでは放流直後の沿岸環境を特定した。さらに、海洋生態系モデルNEMURO(North Pacific Ecosystem Model Used for Regional Oceanography)とサケの成長モデルとの結合モデルにより、1980年頃から1990年代半ばにかけて観測されたサケの小型化を再現することができ(図)、この主要因が冬季東部北太平洋の餌生物量の減少にあることを明らかにした。このことは、サケの体長の小型化現象が密度依存的成長のみならず海洋物理環境および低次生産からのボトムアップ効果によっても生じることを意味している。
[成果の活用面・留意点]
さけ・ます資源管理の実施に必要な資源量予測精度の向上を図り、持続的漁業生産と水産物の安定供給のための資源管理方策(人工増殖、産卵場保護、漁獲管理など)の科学的基礎を与えることにより、行政府に科学的資源管理方策を提案することができる。また、科学的資源管理方策の実施により、諸外国のわが国資源管理方策への信頼性が高まると期待できる。
[その他]
研究課題名:さけ・ます類を鍵種とした生態系モデルおよびさけ・ます類回帰資源量の早期予測手法の開発

研究期間:平成18年〜平成22年

予算区分:交付金(一般研究)

研究担当者:福若雅章・森田健太郎・東屋知範・永澤亨

発表論文等:Does size matter most? The effect of growth history on probabilistic reaction norm for salmon maturation. [Evolution 60: 1516-1521.(2006)]ほか6件
[具体的データ]




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