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これならできる!新発想のマコガレイ資源管理
マコガレイ資源の回復を促すため、泥と砂の境界の狭い水域に蝟集して産卵し、この時に価格が急落する性質を利用して、効率的で現実的な保護区設定を可能にした。
担当者名 宮城県水産研究開発センター 海洋資源部  連絡先 Tel.0225-24-0138
推進会議名 東北ブロック 専門 資源管理 研究対象 かれい 分類 普及
「研究戦略」別表該当項目 1(1)水産資源の生物特性の解明
[背景・ねらい]
マコガレイの漁獲量は2000年以降減少し現在は以前に比べ1/3以下に落ち込んでいる。加入当たり産卵量は漁獲がない時の10%以下に減少していることから、産卵親魚数を増やす必要があると考えられる。しかし、本種は刺網や小型底曳網など多様な漁法によって周年漁獲されるため、これまで資源管理の取り組みが困難であった。そこで、資源解析、価格調査、産卵場調査、標識放流調査などを実施し有効な資源管理方法を検討した。
[成果の内容・特徴]
1)マコガレイは5〜9月に高価格であったが、産卵期の12月以降に低落し、1〜3月には200円/kgと不合理な価格で販売されていた。1〜2月に牡鹿半島で標識放流した産卵後親魚は6ヶ月後には体重が50%増加し、11ヶ月後には再び成熟し、ほとんどが石巻湾で再捕された。したがって、産卵親魚を保護することにより、産卵量を増加させることが可能と考えられた。

2)産卵期12〜1月に親魚の漁獲実態を調査した結果、仙台湾の水深30〜40mの泥と砂の境界域に漁獲が集中したことから、境界域に蝟集し産卵するものと考えられた。主産卵場と考えられる境界域の面積は250km2であり、マコガレイ全生息場の1/4であった。

3)資源解析で得られた資源特性値を使用してシミュレーションした結果、産卵場の20%を保護区に設定すると、10年後の産卵数管理効果は43%の増加を期待できた。
[成果の活用面・留意点]
1)価格が低落する12〜3月のみマコガレイを保護するため、漁獲金額を減少させることなく、資源管理を実行可能である。

2)産卵数増加の効果が期待される下限の20%の保護区設定では、50km2すなわち、2マイル四方の保護区が4カ所必要である。

3)仙台湾小型機船振興協議会が繰り返し協議し保護区の漁場と面積を決め、宮城県海区漁業調整委員会が平成18年12月に合計38km2の保護区内水産動植物漁獲禁止の指示を発動した。
[その他]
研究課題名:資源管理型漁業総合推進事業

研究期間 :2003-2006

予算区分 :交付金

研究担当者:高橋清孝

発表論文等:高橋清孝他(2006)宮城水産研報,6,21-26.

[具体的データ]




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