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ブルーギルによる卵の捕食がコイ・フナの再生産に及ぼす影響
農業用溜池においてコイ・フナの産卵状況とブルーギルによる食卵の状況を調査した。コイ・フナは産卵しているが、ブルーギルに卵が捕食され再生産が阻害されていることが示唆された。
担当者名 長野県水産試験場 増殖部  連絡先 Tel.0263-62-2281
推進会議名 内水面 専門 生態系 研究対象 他の淡水魚 分類 行政
「研究戦略」別表該当項目 3(2)生態系を考慮した資源管理手法の開発
[背景・ねらい]
ブルーギルは他の魚の卵を食べることが指摘されているが、その影響についての具体的報告は少ない。そこで、長野県松本市の田溝池において、コイ・フナの再生産状況を調べるとともに、ブルーギルによる卵の捕食状況について調査を行った。
[成果の内容・特徴]
1.田溝池ではコイ・フナが産卵しているが、稚魚採捕調査ではフナ稚魚が2尾採捕されたのみで,コイ稚魚は採捕されなかった。産卵しているにも関わらず再生産は成功していないことがわかった。

2.人工魚巣に付けたフナ卵を田溝池に放養したところ、保護されていない活卵は3時間でほぼ消失し、ブルーギルによる卵の捕食が観察された(図1〜3)。

3.コイ・フナの産卵期に採捕したブルーギルの胃内容物を調べたところ、42%の個体が卵を捕食していた。

4.このようにコイ・フナ卵に対するブルーギルの捕食圧は大きく、このことがコイ・フナ卵の主な減耗要因であり、再生産を阻害していると考えられた。


[成果の活用面・留意点]
ブルーギルの影響を具体的に示す事例として、情報発信等に活用する。
[その他]
研究課題名:ブルーギル食害等影響調査(水産総合研究センターからの委託)

研究担当者:山本 聡

発表論文等:長野県水産試験場研究報告 第7号

[具体的データ]



図1 フナ卵の捕食実験風景。奥が保護枠内に入った人工魚巣で手前は保護されていない状態。保護枠の手前にブルーギルが見える。










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