異なる飼育水温がマガレイ種苗の形態異常出現に及ぼす影響 |
飼育したマガレイは正常魚(A)白化魚(B,B′),両面有色魚(C)に区分が可能で,正常魚と両面有色魚は21℃前後,白化魚は12℃前後で出現率が最も高くなった(図1,2)。また,正常魚が多く出現する水温は天然魚の発達速度に近似し,白化や両面有色は大きく逸脱していた。これらのことから,変態後の形態分化は発達・成長や変態のタイミングと密接に関わる可能性が高いと判断された。 |
担当者名 |
独立行政法人水産総合研究センター宮古栽培漁業センター 場長 |
連絡先 |
Tel.0193-63-8121 |
推進会議名 |
東北ブロック |
専門 |
飼育環境 |
研究対象 |
かれい |
分類 |
研究 |
「研究戦略」別表該当項目 |
10(1)その他 |
[背景・ねらい]
・飼育環境下で多発するカレイ科魚類の形態異常発現の機序を検討する目的で,異なる水温下でマガレイを飼育し形態異常出現の状況を観察した。
[成果の内容・特徴]
・飼育魚の形態を4タイプに区分し,それを元に研究を推進した。
・それぞれのタイプの出現状況と水温には一定の傾向が認められ,特に正常魚は天然魚の発達に近似しないと出現率がきわめて低いことを明らかにした。
[成果の活用面・留意点]
・未だ問題の多い,カレイ科魚類の形態異常発現に関してその機序の一端を明らかにした。
・正常な魚を飼育する条件が明らかとなり,カレイ科魚類における栽培漁業の技術進展に寄与する。
[その他]
研究課題名:異体類の量産及び形態異常防除技術の開発
研究期間:平成16年
研究担当者:有瀧真人
発表論文等:Aquaculture 240,517-530 (2004)
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[具体的データ] |
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